2011年9月1日

税制改正法案は今後どうなる?

Q. 6月に成立した税制改正の中で、消費税に影響する改正は無かったのですか? 

A.   ①課税売上高が5億円を超える場合は消費税の計算方法が変わります

   ②免税事業者要件の見直しが図られます。

①課税売上高が5億円を超える場合の消費税の計算について

<改正前> 

課税売上割合が95%以上の場合、課税仕入等に係る消費税額の全額が               控除対象仕入税額となっていました。

改正後> 

その課税期間の課税売上高が5億円(その課税期間が1年に満たない場合は年換算)を超える法人・個人事業者は上記の制度の対象外となりました。

     (平成24年4月1日以後に開始する課税期間から適用されます。)

 

消費税の計算 具体例 (数字は意図的に小さくしています) 

課税売上が10,080円(税込)、非課税売上が400円、                                       経費が5,250円(税込)  の場合

<改正前> 

課税売上に係る消費税  10,080円×5/105=480円

課税仕入に係る消費税   5,250円×5/105=250円

納付する消費税           480円-  250円=230円

<改正後>

課税売上に係る消費税 10,080円×      5/105=480円

課税仕入に係る消費税  5,250円×5/105×96%=240円

納付する消費税           480円-      240円 =240円

消費税法上、「支払った消費税」は、課税売上(10,080円)に対するものしか認められていません。経費5,250円(うち消費税250円)は、課税売上(10,080円)、非課税売上(400円)両方に対するものです。そのため、売上高のうち、課税分の割合だけを差し引くこととなります。

税抜の売上9,600円で考えると課税分の割合は、

9,600円/(9,600円+400円)=96%です。(「課税売上割合」といいます。)経費にかかる消費税250円のうち、この96%が「支払った消費税」になります。4%分の10円は差し引くことができません。 

以上の計算方式を「一括比例配分方式」といいます。

消費税の計算方式には、さらに「個別対応方式」というものがあり、実務上はこれらを比較し、有利な方を選択します。
ただし、「一括比例配分方式」を一度選択すると2年間強制適用となりますので、注意が必要です。

非課税売上になるものは?

代表的なのは次のようなものです。

・   土地の譲渡、貸付 ・   有価証券の譲渡 ・    住宅としての貸付 ・   受取利息

一般に受取利息のみの場合が多く課税売上割合が大体98%ぐらいですが、今回の改正において課税売上高が5億円を超える法人・個人事業者だと影響金額が大きくなる可能性が高いと考えられます。また、実務上の負担も増えます

②免税事業者要件の見直しについて

<改正前>

 基準期間である前々期の課税売上高のみで判断されていました。

<改正後>

 改正前と同様、基準期間である前々期の課税売上高で判断します。

 しかし、前々期の課税売上高が1,000万未満であっても、前期の上半期の課税売上高が1,000万円を超える場合には、当期から課税事業者となります。1,000万円については、課税売上高に代えて支払給与の額で判断することもできます。

    (平成25年1月1日以後に開始する課税期間から適用されます。)

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